2011年9月5日の活動

県議会総合的危機管理・大規模災害対策特別委員会視察。
 新潟県津南町役場。町長・議長・職員の方々に挨拶。3月12日に発生した「長野県北部地震」の津南町の状況について町長・担当職員の方からご説明を頂きました(以下説明)。
 平成に入ってから、3年に1回震度5を超える地震がわが町を襲っている。
 福島原発の事故の際には、狭山市長から電話があり、幼稚園・保育園の子供達の水の確保をお願いするかも知れませんとの緊急要請があり、「子供の分だけでなく、狭山市全市民の水を確保させて頂きます」と答えたとの事(本当に有り難い)。

2011_0905_01小学校体育館 天井板落下(写真:津南町提供)


 地震の時、ほとんどの避難所の天井の防音ボードが金物ごと落下した。想定外だった。1㎡あたり重さは10キロを超える。平行に落ちて来るのではなく、斜めに落ちて来る。もし昼間で子供がいたら、とゾッとする。天井裏に上がって見たら、落ちなかった天井の金物はほとんどやられていた。表面上は分からない被害が相当あると思う。国に、超軽量の安全性の高い天井の工法が出来たら、学校の天井は変えさせてくれと相当強く要請した。松本防災担当大臣(当時)は激甚災害指定など極めて迅速な対応をしてくれて、天井板についても「緊急に研究する」と言われた。東京ドームのように布地のものがいいと思う(町長)。

 避難所が使えなかったので、集落センターに避難した。
 地震の被害総額75億円。半壊以上100件、1部損壊数百件。新潟県庁は東日本大震災の被災者対策でそれどころではなかった。
 担当者の方が個人的な見解を述べて下さり、一部損壊の方は本当に困り(義援金は半壊で50万円出るが、一部損壊は出ない)、もう少し支援があったほうがいいとの事。市町村独自の義援金募集で、地震の名称が「“長野県”北部地震」だった為、長野県栄村は5億円くらい義援金が来たが、新潟県の津南町は2千万円だった。
 がれきを撤去しても、放射性物質が含まれているとの事で苦慮した。
 町全体の実態把握が出来ず、ボランティアをお断りしたが、後で欲しかったと言われた。役場自体亀裂が入っていた。
 今回の地震で改めて“結(ゆい)の精神”“きずな”が残っている事を感じた。民生委員は欠員なし。津南町の高齢化率は36%。

津南町 道路崩落現場(写真:中川)


役場で説明して頂いた後地震被害現場を回り、まだ復旧が終わっていない道路の崩落現場を通りました。

 地震時、市街地に一番近いスノーシェード(雪崩防止トンネル)は両側が崖くずれが起き、一時的に通行止めになった。
 スキー場(マウントパーク)は雪崩があり、廃止する事に。神社の鳥居が倒れたままの所もあり、直すには補助金はあるが100万円は自主経費が必要との事。

津南町で私がお世話になっている方がわざわざ会いに役場に来て下さり、近況を聞きました。
 NPOでそばを作っていたが、この度
会社をおこしたとの事。これまでも、狭山の子ども達の自然体験などに関わって下さっていて、今後も連携していきたいと思いました。(津南観光案内
 
視察中の合間をぬって、県議で県茶業協会長さんから厚生労働省の製茶調査についてお話を伺いました。

今日、津南町長も天井の事を言われていましたが、体育館に限らず、天井の高いロビー・ホールなどにいて地震にあったら、エレベーターホールなどの天井が低い所に避難して下さい。
 むやみに外に出るのは、入口の上のガラスが落ちてくるかも知れないので、危険です。
 茨城空港の天井が落下した映像をご覧になった方もいらっしゃると思います。

今日は視察の移動中に、県内のNPOほっとポットプラスの代表さんや、埼玉いのちの電話の事務局長さんに連絡を取らせて頂き、県議会で独自に埼玉県の今後の5カ年計画を作成する上での私の企画書を作成し、県議会に提出しました。