2016年7月24日の活動

事務所。
自治会相談。
元官僚に防災対策について私から相談。
 タクシー無線のようなMCA(マルチチャンネルアクセス)を活用。1基地で6千台使える。80kmまで、秩父にも電波が届く。 佐藤健・上原鳴夫氏『災害保健医療支援室による被災地支援』参考。

開沼博×先崎彰容 対談『欺瞞の「正義」とは何か? 〜3.11から6年目の違和感の正体』(下北沢)。
 『福島第一原発廃炉図鑑』『違和感の正体』刊行記念
 世界で初めて福島第一原発を民間・独立の立場から調査し、その内実を明らかにした『福島第一原発廃炉図鑑』。
 3.11後の社会論、開沼博さんによる5年間の総括。ほぼ同時期に刊行された『違和感の正体』は、現在の日本のジレンマについての先崎彰容さんによる論考。先崎さんは、3.11をまたぎながらこの春まで福島第一原発から40kmほどの最も近い大学に生活拠点を置き、教鞭をとっていた。
≪出演者≫
●開沼博(かいぬま・ひろし)氏。昭和59年福島生。立命館大准教授。
 著書『はじめての福島学』。極端な右・左が強く言う時代。
 著書『漂白される社会』。批評しなくて済んでしまう社会でいいのか?物差しを持てず、楽をせざるを得ない。物差しを持っていないという自覚すら無い。化け物に対峙する現世。
 “不安・不満解消ビジネス”が、アディショナルに、更に不安・不満に。
 「安倍死ね」的に騒ぐと、かえって真逆な反応が起こる。原発も同様。共感するけど、他にもいろんな問題があるよねと。
 欧州圏のように民族差別もあって、IS(イスラム国)のリクルーティングが入っている状況に、日本はならないのではないか。
 原発事故について、ポリティカルに、福島から移動させるのが善。
 2011年に、Jビレッジにデリヘル呼んだらどうなるか実験した。
 新書で次代に残る物にするのは大変。私はいつも400ページくらい書いてしまうけど「読めない、買えない」と言われる。
 情報過度。言葉が消費社会化で値切られる。正義が、100均で売っているキュウリと同じ。曲がっていたりしても、いい育て方が淘汰されていく。
 原発問題の本は、事故後2、3年目で売れなくなって来た。
 福島原発は、日本の以前からあった問題を顕在化。著書のP238『福島に残る5つの問題』。仮設住宅に行って高齢者に聞くと、原発の話でなく「若い人が 出ていく」。全国どこ行ってもある問題が、福島で見えて来る。原発反対で、被災者の問題は解決するのか。“行政悪い・俺ら正義”では、何も解決しない。
 リスク社会論は、第2段階に入っている。ワクチンを誰に売っているか分からない中、被害が起きる。原発も同じで、人の手に負えない。人工リスクをどう乗り越えるか。
 個人化。共同体はうざく、しがらみ・匂いを背負う事に。フリーターは最初ポジティブだったが、ワーキング・プアに。
 パニクったり、言葉を雑に扱っては、何も実現しない。
 “昭和的”とは田中角栄・巨大資本。失われた20年。国は大きくなり過ぎ。廃炉は、とても昭和的。
 3月12日に九州新幹線開通、昭和の夢が終わった日だが、原発爆発が起こり、巨大資本が出て来てしまった。箱モノ駄目だよと言っていても仕方ない。
 “平成的”なのは、クラウドファンディング・社会起業。
 こういう講演をやると、終わって何度も反芻するので、自分にとってもメリット。言葉の渦を作っていく。出版が縮小する中で、リアルイベントが増えている。
 政治が変わるリスク。民主党時代の失敗がある。
 「取り戻す」不平・不満が解消される幻想。民主党政権時代、大して取り戻せなかった。

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開沼博×先崎彰容「欺瞞の「正義」とは何か?~3.11から6年目の違和感の正体 in 東京 

 

●先崎彰容(せんざき・あきなか)氏。
 昭和50年東京生。2016年4月~日大危機管理学部教授。著書『高山樗牛 美とナショナリズム』。
 『過剰適用社会』流行がすごい速度で変わっていくのに対応するのが秀才と言われる。
 選挙で自分の名前を連呼して、なすり付ける。「あと1歩」って何があと1歩なのか分からない(^^)。乱暴な言葉で押しつけ、ある意味ストーカー。言葉を仕事にしている人すら、そういう状態。これが本のタイトル『違和感の正体』。
 全員が走ろうとしている時、1人だけ留まる必要性を言う『勇気』ある人がいなければ。
 『健康の為なら死んでもいい』。成熟しているからこそ、潔癖症に陥る可能性を秘めている。9.11で米国は、あやしい奴を検挙。結局、民主主義でなく排除が生まれ、社会を潔癖にする。人間は若干、異物・毒物・壊れ・調子が悪いほうがいい。
 不安・不満の話は、BSプライムニュースでも言った。グローバル社会で、妹は埼玉のお酒の庄屋だが、リーマンの影響を受けている。G20でも解決出来ない。
 『批評とは、楽をしない事』。産経新聞で書いている=右翼と簡単に判断するのでなく。行動に駆り立てられる時こそ、真価が問われる。
 福沢諭吉は、明治12年に民情一新を発表。ドストエフスキーと同じ時代生き、西洋で起きている事を敏感に感じた。奴隷制開放は、カゴから出た後の困難を生む。奴隷なりにご飯を食べていたが、路頭に迷い、社会が困難に。急激に社会が変化すると色んな事が起きる。原発事故によって亡くなられた多くの方は、大 量の移動などのストレス。
 著書『ナショナリズムの復権』右翼の烙印を押された。被災者が、移動で帝国ホテルに泊まっても、少しも楽しくない。人が生きて来た土地を離れて生活するのがストレス。
 人間は本来、下世話な話が好きなサガ。中年の雑誌は、歴史・エッチ・政治っぽい下世話な内容。
 三島由紀夫が、昭和31年に『金閣寺』を書いた。時事問題について書いているのに、時代を突き抜けるのを目指したい。
新書は高校生でも買える。
 教科書問題が言われるが、教科書は実際には忙し過ぎて使われない。道徳で、多感な中学生時代に「俺はサッカー選手になる!」と書いてあっても・・・。現実に密着していない。
 吉本隆明の言葉が現代に足らないのなら蘇らせる。
 立場に立つというのは何気ない言葉だが、大事。やらなければならないと決められた以上、帳尻を合わせていく。
 3月に福島原発に行った。スペシャリストは少しの変化が大きな変化だが、一般の人からは分からない。素人熱。外側から見て、大きく変わったという情報の出し方。
 復興バブルが終わった時、福島はどうなっていくのかを、いわきで見た。地方都市であるにも関わらず、マンションが即日完売。
 東京五輪が終わった後、65才が70を超えて、日本が待ったなしの状態になって行く。
 郊外のショッピングセンターは在庫をストックしないので、震災時、行列。小さなガソリンスタンドは5円以上高く、普段買わない人が、震災後行列して「なぜ売らねえんだ」と言う。見るも無残なエゴイズム。こういう自分達って何なんだろう。自分達で社会を壊しておいて。
 都市、バラバラである脆弱性。都市・故郷は、いい面・悪い面。今、右も左も同じく「つながろう」と言っている。
 90年代後半、自由なライフスタイル。
 同じ言葉が時代で、正反対な意味になる。
 吉本隆明。反原発理論。全員同じ事に突進する気持ち悪さ。急激なつながり。なぜ起きたのかに、立ち止まる人がなぜいないかを今度、単行本で掘り下げる。人間は、小魚と一緒で、反転する。
 人間って、弱さ・エゴイズム・ぐちゃぐちゃ。
 大事なのは、プライドを持つ事。集団的自衛権での国会審議で「安倍感じ悪くね」というプラカードを持ってる国会議員を選んでしまったプライドを、傷付けられたと思わなければならない。しんどい作業をしなければ。
 今日は文化的事業。精神にブレーキをかける。
 政治は、変わると言う。文科省のトップは3年間任期だが、かならずコロコロ変わる。変えなくていい所を議論しないと。興奮を高めるには劇薬が必要にな る。バス会社の規制緩和。東京に出て来たい保育志望大学生は、チェーン店のような保育園で働く。労働者に負担。巨大な変化で、体力の無い人は死んで行 く。
 VOICE今月号に書いたが、福島1原発で、持ち込み出来ず、メモ帳にメモした。

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終了後、講師の方と意見交換。
(0時に帰宅。)

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このあと0時55分~放送。
 間もなく再稼働する伊方原発と似た地形の米国の原発は廃炉に。その違いが報道される。
 たった1つの原発が事故を起こしただけで、日本中が大騒ぎ。1度あった事は2度無いとは言えない。
 伊方原発より半島の先に住んでいるのは6千人。伊方原発と活断層との距離6km。
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