2014年5月28日の活動

県議会文教委員会、視察。
●大分県立日田三隅高校
全国の県議会 文教委員会は、ここに視察に来る事をお薦めします。
 一番やられたと感じたのは、30才になった卒業生が卒業後からこれまでを振り返る毎年行われる発表の場。ビデオで見せて頂いた1人の発表は、成功例だろうという先入観を打ち破り、夢に挑戦し、限界に達してうつ病になり、もがいている方の発表だった(1年に3人の卒業生が発表。あえて紆余曲折のあった人を発表者に含め、多様な発表にし、挫折しても前に進む卒業生を生徒や教員に感じさせる事、卒業生に拍手・激励を贈る事も目的にしている。一般公開)。これを見せた学校の姿勢が全てを物語る気がする。校長先生は涙されていた。
 30才になった卒業生には、卒業後からこれまで人生のレポートを出してもらう事と、高校での学びと現在の関連についてのアンケート提出を求めている。「もっと勉強しておけば」「資格を取っておけば」が在校生の刺激に。
 大分県教育委員会の方針では「卒業生の相談窓口は必ず作りなさい」としている。
 当校では、学校の目標が達成されたかどうかは、高校卒業時では分からない。卒業後の生涯を見通す『30才のレポート』を卒業時に提出する事を最終目標とし(毎学年でライフプランを提出)、卒業して終わりでなく、高校入学の倍の年齢となる30才、やり直しもきく30才を目標にすえた教育方針とし、退職した教職員も卒業生が連絡が取れるようにしており、30才のレポート提出者には恩師から激励・メッセージを添えて、レポートをまとめた冊子を返送している。卒業生を必要に応じて支援し、卒業生から学校に、離職の相談も寄せられている。30才で必ず同窓会も行われ、出席率は7,8割。
 当校の特色は、総合高校(17年目)で、128科目を生徒が選択し、大学のように教室を移動する。自分で授業を選択させる事を重要視している。自分の机は無く、廊下にロッカーがある。
 お聞きしたところ、他校と比べて先生を増やしたり、予算を増額されたりはしていない。先生の授業コマ数は、通常18~20だが、当校では23、24で、先生の熱意による。
 調理の授業では、フランス料理フルコースなどにも挑戦し、被服の授業では、ウエディングドレスを作ったり、ファッションショーも行われる。
 3日間のインターン実習は、自分でアポイントを取る。
 昨年度からは、放課後10分学習を部活の時間を削って行っている。
 埼玉県内にも総合高校は13校あるが、ここまでの取り組みは行われていないとの事。総合高校は、商業科や農業科などが再編されて出来る事が多い。狭山高校も現在は総合高校(緑陽高校)。
 視察テーマは、キャリア教育。キャリア教育とは、勉強・仕事・人生を同じものとして考える教育。離職したとしても、それを乗り越える力を付ける。
 学校の廊下には、課題の未提出者などの名前が掲示されていた。
 頂いた資料に書いてあった事を以下紹介します。
 イチロー「小さな事を積み重ねる事が、とんでもない所へ行くただ1つの道だと思っている」。
 30才の卒業生の言葉「Be who you are 自分らしくある事」。

埼玉県教育長・教育局財務課長・調整幹・県議と意見交換。

今朝の東京新聞に「福島原発から東京・横浜を含む250km圏が事故で移住しなくて済んだのは、偶然だった」と大きく報じている(4P)。