2014年10月28日の活動

事務所。
県庁。
県議と意見交換。
会派危険ドラッグPT第7回会議。第1部、弁護士さんと会議。
危険ドラッグPT会議。第2部。
 県立精神医療センターの副病院長先生から、医療現場でのシビアなお話を伺いました。

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県議会の会派でお話を伺う機会を設定して頂いた山本正乃県議に感謝。(以下内容)

 わが国の薬物治療回復支援は遅れていて、全国で取り組んでいる所は10か所くらい。
 依存症の人達は置き去り。警察が捕まえられない薬物だと対応出来ない。
 日本の薬物問題をあぶりだしたのが、危険ドラッグ。
 精神医療を行っても、依存症の治療をしなければ、回転ドア(回り回ってまた薬物を使う)。
 薬物乱用防止の啓発活動すると、スイッチが入り、ドラッグを使いたくなる。
 日本の回復治療は三流以下。東南アジア以下。日本の取り組みは20年間ほとんど変わっていない。
 県内では一民間施設に過ぎない、ダルクしかない。全国80施設。
 人の外見だけでは見分けがつかない。引きこもり系の人が手を出す薬物が危険ドラッグ。インターネットでデリバリーされる。
 危険ドラッグの使用は、今年度全国でも、覚醒剤を抜いて1位になるのではないか。あらゆる物質が、危険ドラッグになり得る。
 合成カンナビノイド=意識障害、身体症状を起こす。意識が急に落ちる。
 鎮静系の物で事故が起きている。無動。筋硬直。けいれん。ハンドル動かせず、アクセル戻せない
 カチノン=興奮系。504種類を包括規制した。
 ドラッグ規制をすればするほど、今出回っているのは、得体のしれない物になっている難しさもある。
 前売っていた薬物より、効きが弱くなると売れない。
 依存性物質は、耐性があり、同じものだと効かなくなる。
 危険ドラッグ1商品に興奮・鎮静・麻酔が入っている。何系か分からず、治療には、やっかい。

<臨床的特徴>
 患者の87%が男性で若い。平均29.5才。初回使用26.8才。学歴は様々。
  乱用=1回使っても、本来目的外使用も、容量以上も、乱用。
  依存=コントロール障害
  中毒=あばれる。意識なくなる
 乱用者は2割。依存症8割。
 他の薬物と併用8割。初めて薬物使用者が2割。
 実際はハーブではなく、そこら辺の草。
 筋肉が溶ける。
 精神病作用を引き起こし、慢性精神病にも。発がん性。記憶障害も。

<患者例>
 ドラッグ使用中、「脱法(ドラッグ)、怖ええよ。脱法怖ええよ」と叫ぶ。
 自分が知らない間(ドラッグ使用中)に、人を殺していないか不安になる。

<治療>
 ドラッグ使用者は、脳が変わっていく。ドラッグを使用した脳が快感を覚えている。ドーパミンに対する感受性が弱く、乱用し、依存する。
 ドラッグを使って、幸せそうな人は、誰1人いない。
 薬物治療回復支援には、刑務所に入るのは逆方向。あたたかみが必要。
 欲求を抑える薬物は無い。アカンプロサートくらい。

<回復に何が必要か>
 使いたいと思うのは、症状が出たという事。だから警察への通報はしない。
 人に癒された事が無い。
 回復には最低3年。我慢してやめているだけでは、また戻る。
 回復とは、人に癒されるようになる事。
 私から質問したのは「患者さんの中で、ネグレクト(育児怠慢)だった人が多くないですか?」とお聞きしたところ「多い」との事でした。(以上)

 精神医療・精神保健は今、転換期に来ていると思います。
 大変勉強になり、危険ドラッグ対策の中で活かしていきます。

県議と会合。

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