2012年5月30日の活動

県議会文教委員会。
視察:秋田県 国際教養大学(公立大学)
テーマ:グローバル人材の育成
 学長さんなどにご説明頂き、授業風景など校内を見学(以下説明)。
 全教科英語で授業。2004年開校。学生のTOEFL平均点は520点。

 

天気がいいので、外で授業をやっているのだそうです。

 

 大学の図書館を24時間・365日オープンしている。一般の方には夜10時まで開放、何の申し込みもなく利用出来る。学生は夜10~12時に多い。所蔵図書数6万冊。1年間に2500冊購入。
 異文化学習センターには35カ国のビデオなど資料がある。
 全学生834人のうち外国人留学生は1/4で、うち交換留学生が114人、入試留学生38人。
 日本人学生のうち、秋田県出身者は15、16%(128人)。
 今年の内定率は65%と、例年より厳しかった。
 就職活動をする学生に担当者は「国益の為に働きなさい」と言っている。
 エピソードは、韓国のソウル大学から来た学生は「韓国を世界一の国にする為に、日本に来た。古き良きものは、ソウルにも東京にも無いと思って、秋田に来た」と言っていた。
 日本人学生は、留学すると、日本の国力が落ちている事を実感する。留学先の国で、電化製品は全て日本製かと思って行ってみると、LG(韓国製)のテレビしか無かったりする。
 留学生を大学近くの小中高校に派遣している。

 

国際教養大学 学長 中嶋嶺雄先生

 

中嶋嶺雄学長先生からの話
 「文部科学省の中央教育審議会の委員もつとめたが、英語教育を根本的に変えないと。従来の先生を総入れ替えするくらいで。
 英語を学ぶのでなく、英語で考えろ。
 日本の英語は受験英語になっており、英語を受験科目に入れないのもあり得ると思う。
 “知の鎖国”。教育公務員特例法は悪法。国公立大学が法人化されるまで、外国人が教授になれず、大学にいても教員という位置付けだった。
 図書館の24時間オープンは、コンビニが24時間開いているのに、開いていないのはおかしいと思った。
授業内容を各大学で選べるようになり、教養教育が無くなった。
 大学生には、新渡戸稲造の武士道を薦めている。日本人の美意識だ。本では斉藤茂吉の『万葉秀歌』を薦めている」(以上)

 私から学長に、先程就職担当の方から聞いた話を例に、日本の学生を海外との競争に打ち勝てるようにしていく手立てについて伺ったところ「大学1年は全員寮生活をし、留学生とルームシェアして、海外の感覚を学ぶ」との事だった。
 また、就職担当の方に質問したのは、今は製造業だけでなく、日本のサービス業も、日本のおもてなしを海外に売っていく状況ではないかと聞いたところ、「伊勢丹の採用担当が、日本の製品ではなく、日本のおもてなしを海外に売りたいと言って今年来た」との事だった。
 学生の男女比について聞いたところ、女性7:3との事。男性はコミュニケーション能力が女性より低いのか。気になった。

視察終了後、埼玉県の教育局の職員と、約1時間ざっくばらんに意見交換させて頂いた。