2012年7月19日の活動

独立行政法人 土木研究所 自然共生研究センター視察(岐阜県各務原市。自然再生特別委員会)。
 狭山の不老川の整備もたずさわったセンター長さんからお話を伺いました(以下)。

 木曽川の河川敷に実験の為の川を3本整備。長さ800m。1秒間に最大3㎡の流量を人工的に発生させる事が出来る。
 国の河川整備の方針は平成20年頃に大きく変わった。川底を工事で掘ると、流速が上がり、護岸が壊れ、下流にも負荷がかかってしまうので、川底を掘るのでなく、川幅を広げる方針になった。
 最近、暗い川を明るく整備する方向だが、水温が上がってしまう。河川整備をする時、周りの樹木を切らないで施工できる工法の開発も必要。

 

水中に植物が育つように河川整備すれば、魚が増える
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 魚などの生態系を考慮すると、水中に植物が育つように整備すれば、流速・明るさも抑えられ、魚類の生息量が増える。

 

コンクリでなく石を川に整備すれば、冬場に植物がなくなっても魚が生き残れるという研究資料
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 冬場は草が無くなるので、魚が越冬する場所として、石礫(れき)のすきまが大事。
 流速が秒速10cm以下である事が魚が増えるかどうかで重要。
 石貝(二枚貝)がいると、魚の産卵場所になり、魚が増える。石貝にとっても、魚に卵が付いて、広い範囲に卵がまかれるので、相乗効果がある。
 横浜市の和泉川が理想。
 ダムの影響の問題は、下流に礫がなくなり、粘土層が出て来てしまうが、国土交通省の公式見解にはなっていない。
 魚道の整備には、華道・茶道のように流派があり(笑)、定説は無い。
 “魚のマンション”など住みかを整備する時には、地形をちゃんと見立てないと、埋まってしまう。
 川の護岸工事の研究者がこの国にはいない(以上、説明)。
 私からは、埼玉県が入間川の狭山市分で行っている水辺環境整備について、先日県の土木事務所に、小魚が鳥についばまれ過ぎないように、小魚の住みかの整備を提案したところ「生態系が壊れる」と言われ、疑問に思ったので、センター長に確認したところ「そんな事はありません」との事。この提案は、アニメ映画監督の宮崎駿さんが書かれた川づくりのイラストを以前頂いたのですが、それに書かれていた事からも提案したものです。
 
視察後、埼玉県エコタウン課長に今後の自然エネルギーPRについて聞く。
埼玉県庁に行き、高校教育指導課主席指導主事と意見交換。
①不登校だった生徒への高校でのフォロー策として、大学生などの学習支援員について。
②県立の中高一貫校(伊奈学園)の受験について。
県議と意見交換。
県庁で政策調査。脱原発政策(終電で帰宅)。