2012年3月8日の活動

日中ビジョナリー 経営者フォーラム(都内)。

セブン&アイ・ホールディングスCEO 鈴木敏文氏講演。
 イトーヨーカドーは、外資系小売業として世界で初めて中国全国展開を認可された(96年)。
 四川地震の翌日からオープン(他の大型店舗はオープンしなかった)。
 接客の意識が中国従業員に無く、社員教育を徹底。接客の重要性の認識が高まると、引き抜きが多発。
 セブンイレブンの店舗展開での苦労話は、外資が今まで許可されていた事が規制される事もある(雑誌・タバコの販売は現在取り消しに)。

“無印良品“の良品計画会長 松井忠三氏講演。
 無印の顧客は、平均年齢37才(2011年。2006年時は32.5才、08年34.1才と、年々上がっている)。女性が81%。年代は30代33%、40代39%。

野村総研(上海)諮詢有限公司 総経理 皿田尚氏講演。
 中国消費者1万人調査により、北京・上海から流行は地方都市へ発信している。


昼食時、今日の講師である(CSIS)戦略国際研究所の中嶋圭介氏が、私のお隣の席だったので、これまでのご経験についてお話をじっくり伺う事が出来、大変有意義でした。
 具体的には、日中両国が抱える高齢化問題について。今日のように財政の側面だけから考えるのではなく、財政とサービスの両面でプランを考えるべきで、そうする事が東アジアの模範になっていく。
 中国の世代間の消費動向変化は目まぐるしく、難しい。働き盛り・一人っ子政策化世代。
 また国家戦略のつくり方について、官庁と独立した機関で戦略をつくっているイギリスのモデルを教えて頂き、意見交換させて頂きました。
 中嶋氏は神戸市外国語大学でも教鞭をとっていて、教育のお話も伺いました。若い人は“触れ幅“がある。松本零児さんによれば「若い人は自信過剰と自信喪失の間で揺れるものだ」と。
 また、テルモの方から医療機器の市場について教えて頂きました。

安川電機会長 利島康司氏講演。昔は「給料は“安”かわ、ボーナスは“出ん“き」と言われた。その時点時点で需要のある新しいマーケットに移している。
 我々は九州の工場だが、埼玉県(入間市)にも工場があるが、出来た当時は田んぼの中の工場だったので、水杯をかわして、工場に行った。
 講演終了後、会長にご挨拶させて頂きました。

戦略国際研究所 中嶋圭介氏講演。
 地球高齢化(グローバルエイジング)、日本は第1波。
 中国は高齢化(高齢化率7%)→高齢社会(14%)25年、高齢社会→超高齢社会(21%)11年。韓国は7%→14% 18年、14%→21% 10年。日本は7%→14% 24年、14%→21% 13年。
 高齢化率は、2010年に日本22.7%米国13.1%中国8.2%、
          2030年に日本31.1%米国19.9%中国16.3%、
          2050年に日本38.7%米国21.3%中国25.4%。
 中国は人口抑制策の為に、人口の高齢化を早めた。豊かになる前に高齢化の波を受けてしまう危険性をはらんでいる。高齢化を迎える中国の2~3倍の購買力を米・日・韓国は有している。
 中国は高齢社会の規模の大きさも注意が必要。

タニタ総合研究所代表取締役所長 谷田大輔氏講演。
 中国の富裕層は、日本で老後を過ごす。ドイツの保険会社は介護予防にも着手している。
 体重計の仕事から、体重を管理する仕事へ変えて来て、今は健康測定のコンセプト。米国ではヨーロッパからの物を運ぶ船会社→鉄道→自動車と拡大している。
 製品を開発してもすぐ、中国では店頭に並んだと思ったら模倣された商品だったりする。そこで、自社負担で中国の先生にデザインの勉強をして頂いた。
 米国フェニックスのリタイヤタウンは衰退した。各世代が一緒であるべきだ。

中国 山東緑葉制薬(製薬業)総裁 劉殿波氏講演。
 健康食品市場は、日本は5%成長だが、中国は年30%成長・ 5千億円市場。2020年まで続くと思う。
 中国の医療資本は主に政府が独占している。
 介護はまだ初期段階。ホテルのマネージメントは高いが、高齢施設は政府が行っている。介護の専門会社は中国には無い。日本は独資でなく、中国企業と手を組み、一緒にやるといいと思う。

 
楽天社長 三木谷氏講演

楽天㈱代表取締役会長兼社長 三木谷浩史氏。
 2人で会社を始め、欧米のマネだけでなく、日本でトラベルなど38分野をやっている。
 Eコマース、日本は百貨店・ショッピングセンターがある中で出て来たが、中国はそうではない。価格が安いのがファクターで、飽和状態。これからかなり倒産する。模倣品が大きなパーセントを締めており、海外企業が参入しづらい。デジタルコンテンツは大きくなっていくが、著作権の問題を早く解決して欲しい。
 日本の物流はクオリティが高い。
 中国のIT会社にyahooも負けている。信用を勝ち取るのが、中国では難しい。

フューチャーアーキテクト㈱代表取締役会長 金丸恭文氏講演。
 セブンイレブンのPOSシステムを構築して2人で起業。ネットのテクノロジーの競争。
 Eコマースの差別化は分野の専門性。100~200元、ガッカリしても我慢できる限度。
 送料込みなのか物流も価格競争になって来て、街を走っているコストダウンは限界で、高止まりしているITコストのダウンが必要。

中国 携程旅行網(中国最大のオンライン旅行サービス会社)CEO 範敏氏講演。
 中国の中産階級・若い・ホワイトカラーがターゲット。

 以前は旅行者は、日本人がそうであったと言われていたが、今は中国人旅行者がマイナーな地域にもいる。中国はEコマースでターゲットを絞りやすい。上海副市長は祖父母がネットで買い物していると言っていた。
 サービスは米国より日本が優れている。セブンイレブンは私の予測を超えている。
 日本に来て名刺を忘れた時思った事だが、時間もサービスになる。最後の1キロが大事。これがITの勝負。

中国 長江商学院教授 陳龍氏。中国のネットショッピングは社会全体の4%(講演内容は以上)。

県庁。県職員・県議と会合。その後、事務作業(終電で帰宅)。

今日読んでいたものに書いてあった事
『No excuse. ヒトは皆、言い訳の天才だ。少ししか無い才能をそんな事で使うな』
『出来ないを断定するな、断定できる程の判断力が備わっていると思うか』。